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ニシンは西洋の経済を動かしたスゴイ魚なのです!

海産物

こんにちは。北見の魚屋の松浦水産です!
北海道では冬から夏にかけてニシン漁真っ只中で、当店でもこの時期は常に販売しています。
日本ではニシンという魚は鮮魚や数の子が代表的ですね。
ヨーロッパではニシンが政治・経済を動かしていた存在ということをYoutubeの動画で知りました。
その魚の凄さを紹介したいと思います。

ニシンは西洋の経済を動かしたすごい魚について

こちらの動画はクレオパトラとマリー・アントワネットに扮したキャラクターが歴史雑学を解説するチャンネルです。
そこで、ニシンを取り上げられていたのですが、「こりゃスゴイ魚だわ」って率直に思いました。
普段、何気なく食べられている魚がヨーロッパの政治・経済に影響したことは特筆すべき所だと思います。

 

ニシンは北方の冷たい海に生息する魚で、日本では春から夏にかけて北海道沿岸に産卵のためやってきます。
そんなこともあってニシンを春告魚を名付けられているのですね。
日本で日常的に食べられているニシンが、ヨーロッパの特に北欧では重要な資源で重要な交易品だったのですね。

ニシンは古くから食べられている魚でしたが、脂が多いため日持ちしなかったこともあって広く流通していませんでした。
12世紀頃にハンザ同盟によって、地元の漁師がニシン漁と加工を行って、ハンザ商人が貿易をしていたのですね。
ところが、ニシンの気まぐれで生息域をバルト海から北海に変えたことからハンザ同盟が衰退した要因になったのですね。

その後、北海に生息域を移したニシンをオランダの漁師が獲りまくって隆盛を極めたのですね。
この頃にはニシン漁をしながら船上で加工をするようになってより効率的にニシンを流通させたのですね。
これに指を咥えて見ていたイギリスもニシンの恩恵を受けようとするものの、世界情勢などで上手くいかなかったようですね。

この時期にニシン漁で一人勝ちしたオランダも英蘭戦争をきっかけに国力とニシンの権益を失います。
ニシンの権益を勝ち取ったイングランドはニシンを燻製することで商品力をつけたのですね。
この動画でも言っているとおり、「ニシンの行くところに繁栄あり」と言わしめる存在だったわけです。

 

北海道のニシン漁の歴史と現状

この動画の最後に触れられていますがニシンの個体数減少は由々しき事態ですね。
日本でも江戸時代からニシン漁がなされていて、北海道の松前藩が米の代わりにニシン交易で禄を得ていました。
この頃のニシンの用途は乾燥させて身欠きにしんにしたり、畑の肥料としてのニシン粕として出回っていました。

日本でも豊富なニシンのおかげでニシン御殿が出来るほど儲かっていました。
ところが、1955年以降は3月から6月にかけて産卵のため押し寄せてきたニシンが姿を消してしまいます。
動画でも触れたとおり、群れが移動したことと乱獲による個体数減少が主な要因ですね。

ニシン漁は産卵に合わせて行われることから産卵前の個体を獲ったら、そりゃ絶滅の危険性が増えますね。
また、正月のおせち料理に欠かせない数の子として出回っていることも大きな影響と言えるでしょう。
とはいえ、2000年以降から資源が回復傾向にあって、時期になると店頭に並べられることはとても良いことですね。

 

北海道のニシンの生息域

上の画像は北海道のニシンの生息図ですが、北海道の全域で見ることができます。
その要因として、ニシンは群れを作って回遊する魚で、長年の研究で北海道には7つの群れがあると判明しました。

かつて北海道のニシン全盛期の群れが北海道サハリン系群で、ここ最近で出回っているものが石狩湾系群のもののようです。
その他にこれよりも小さい群れの桧山・津軽海峡系群、オホーツク湖沼性系群、道東湖沼性系群、苫小牧系群、湧洞沼系群が存在します。

北海道のニシンの現状を調べるために下記のサイトを参考にさせていただきました。
こちらの記事ではニシンの興味深い生態が書かれています。

【月刊小樽自身2022年3月号】小樽の春の風物詩 ニシンの群来(くき)が見たい!

 

当店では生ニシンや生干しニシン、身欠きにしんを販売しています。

北海道 ニシニ

北海道の春を告げるニシンは当店でも販売しています。
生ニシンは主に道東の網走や釧路、根室などから仕入れて販売しています。
生のものは塩焼きや煮物にするのが美味しいですね。

 

生干しニシンは仕入れた生ニシンを当店で加工・乾燥をさせて店頭で販売しております。
こちらは塩水に漬けた後に1日ほど干したもので、フライパンや魚焼きグリルで焼くだけで美味しい焼き魚になります。

 

身欠きにしん

身欠きにしんは冷蔵技術がなかったころからしているニシンの保存食として用いられていました。
これはニシンの頭と内臓を取り除いて天日干ししたものを言います。
現在では天日干しよりも機械乾燥したものが主流となります。

身欠きにしんは完全に乾燥してカチカチしているため、水で戻して煮物や甘露煮にすることが多いですね。
ニシンそばはこの甘露煮をそばの上に乗せたものですね。

 

ニシンは西洋の経済を動かしたすごい魚のまとめ

今回はニシンがすごい魚ということを知って記事にしてみました。
北ヨーロッパではニシンは重要な交易品で、「ニシンの行くところに繁栄あり」と言わしめる存在だったのですね。
実際、日本でも江戸時代の松前藩はニシンが米の代わりとして禄を得ていましたし、ニシン漁で賑わっていました。

現在の日本でも冬から夏にかけて生のニシンが出回っていて、年末年始のおせち料理には数の子が欠かせない存在です。
こうして日常の食料となっているニシンを大事に扱っていきたいと思いました。




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